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第十回 コーショーのちょっと美味しい話★

《摸打》への敬意

『強くなるためにはどうすればいいのか?』と考えたとき、堂々めぐりの思考が辿り着く先には《摸打》の二文字が浮かんできます。

《摸打》は、簡単なようで実はかなり難しい動作だという確信が私にはあります。
弱すぎず強すぎず、遅すぎず早すぎず、城壁牌から手牌へ、手牌から河へという一連の動作に一切の無駄が入り込まない《摸打》をするのは至難のワザとなります。
しかも、1局に1度くらいは許されるとしても、それ以外の《摸打》は一定のリズムで澱みなく打ち続けなければ出来ていることになりません。
もしチャレンジする勇気のある方がいらっしゃるなら、是非一度この《摸打》に挑んでみてください。
千人余りいる<プロ>の中に、果して何人この条件をクリアできる打ち手がいると思いますか?
答えは<ゼロ>です。
えっ?!そんなバカなと思われるかもしれませんが、『事実は小説よりも奇なり』なのです。

<プロ>という範疇にとどまらせず、私が出会ったスゴ腕の打ち手たちを含めても、この無駄の入り込まない《摸打》ができる打ち手は3人しか知りません。
それでもこの《摸打》に近づくことは誰にでも出来ます。
すべては《摸打》への意識レベルの問題なのです。
かくいう私も近づけることを意識して20年余り経過していますが、『出来た!』と思える半荘は2~3度しかありません。
いかんせん<心>が揺れやすい性格ゆえ、このハードルを乗り越えるには、絶好のコンディションと、気持ちが穏やかな日が重ならないかぎり難し過ぎて話になりません。
『強くなるためには…』、一にも二にも無駄のない《摸打》を意識して、出来なくてもいいから近付けていくことです。
内容は《摸打》から無駄が消えれば自ずとついてくるものなのです。
『何を切ればいいのか?』を考えてるヒマがあるなら、己の《摸打》から無駄を消すことだけ考えて打ち続けたほうがいい、私はそう確信しています。

『またコーショーがワけのわからんことを力説しているよ』と思うのが普通ですから、この話を信じる必要はどこにもありません。
でも…覚えて間もない初級者であれ、キャリア豊富な上級者であれ、はたまた<プロ>であれ、《摸打》に興じてみるのも面白いかなと…。


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