第十九回 コーショーのちょっと美味しい話★
<オーラ オーラ>
勝負に勝つことは難しくても、いざ勝ってしまうとどうして勝てたのかが?わからない?くらい、呆気なく勝ててしまうもので、勝負とはホントに摩訶不思議なイキモノです。
ドラ
こうなったのが6巡目のこと。
いつもであれば、 を外して、マンズ・ピンズの受けの広~いイーシャンテンに戻す打ち手が、さして迷うこともなく を横に曲げているではありませんか。
えっ??そんなリーチかけるんだ…と思う間もなく、9巡目に をツモり、裏ドラをめくると がいて、2000・4000を手にする打ち手。
かと思えば、次の手牌のときは堂々とフリテンリーチをかけていました。
ツモ ドラ
南2局の親、9巡目の出来事でした。
打ち手は東場でハネ満をツモっていたものの、前局は勝負手から親満を放銃していたため、わずかながら沈んだ状況でこの親を迎えていました。
ご覧のように、中ぶくれの と のシャンポン待ちで、・・・・・・ などの手替わりを待っていたように見えましたが、先ほどのカン 待ちを迷わず即リーしたように、 をツモると、待ってました!とばかりに を横に曲げていたのでした。
ドラ
なるほど、かけられてみれば納得のいくフリテンリーチですが、親でもあり、もう少し色々なことを考えてから、フリテンリーチに踏み切るのが普通です。
そして、一発でド高目の ツモ!8000オール!!
雀神が乗り移ったかのような強烈な2つのアガり。
この日の勝負は、この2つのアガりが象徴するように、打ち手の圧勝に終わりました。
『ゾーンに入っている』とか言われる現象ですが、打ち手自身は集中しているだけの話で、後からふり返っても、なかなか具体的にその変化は記憶に残っていないものです。
《オーラ》が違い過ぎるんです。
目に見えない現象ではあるものの、まるで体内から熱いものが放射されているかのような、<気>と<熱>と<風>を感じさせてくれるんです。
理想をいえば、私自身がそんな《オーラ》を放射できる打ち手になりたいのですが、失われた5年…いや10年…を取り戻すことが先でして…
早く《オーラ打ち》がしたいナァ……
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