第十一回 コーショーのちょっと美味しい話★
「肝焼きが食べたい」
ワタシは鰻が大好物なのですが、欲を言えば鰻重をいただく前に肝焼きを頬張ることができれば、至福の時間を過ごすことが出来ます。
ところが、ひと昔前までは定番のようにオーダーできていた肝焼きが、最近は「大変申しわけありませんが品切れで…」と言われてしまうことが多く、返す刀で「うざくや鰻巻きなら御用意できますが…」と言われて愕然としてしまうワタシ。
たとえて言うなら…
ドラ
こんな形にを引いてテンパイしたときの心境に似ています。
親だから、テンパイしたんだから、リャンメンなんだから、裏ドラもあるし…みたいなうざくはいらないんです。
南家の第1打が、西家の第2打が、北家の第3打がゆえに、山にたっぷりとが残っている場況から、安目引きでも贅沢を言わないで即リーチすればいいじゃないかと叱咤されそうではあります。
でもねえ…ワタシはうざくも好きですが、肝焼きをイメージしながら鰻屋さんへ向かっていたいから…やっぱり安目のはツモ切りしちゃうかな。
もちろん、懐が淋しくて、江戸川橋にある『石ばし』じゃなく、『吉野家』で我慢しなければならない時もあります。
《江戸川橋・石ばし》
そんなときはのツモを素直に受け入れて切りのヤミテンを選択します。
だって『吉野家』で肝焼きはオーダー出来ないから、切りのリーチは不相応だと思っています。
もしリーチをかけるなら、切ってのタンキリーチ!!
「どうだ!参ったか!」と心で叫びながらのハチャメチャリーチ。これしか不調のリズムを壊せない時だってあるんです。
《安目引きにリーチ無し》
ワタシはそう思い込んで打っています。
ドラ
こんな手にド安目のを引いてきたら…迷いますね、ワタシ。
をツモ切りしようかな、やっぱり安全牌のを切ってテンパイとろうかな…と。
いくら3メンチャンでも、いくらマンズが場に安くとも、リーチだけはかける気になれません。
親であってもこの気持ちに変りはありません。
この思考がウイークポイントになることがあるとわかっていても、やっぱり鰻重と一緒に肝焼きを食べたいワタシなのであります。
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