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2024年10月15日(火)~卓上から宇宙をみる~120

〔驚愕の逆流打法〕

三萬:麻雀王国三萬:麻雀王国四萬:麻雀王国四萬:麻雀王国七萬:麻雀王国八萬:麻雀王国四筒:麻雀王国四索:麻雀王国四索:麻雀王国五索:麻雀王国六索:麻雀王国八索:麻雀王国九索:麻雀王国 ツモ 六萬:麻雀王国 ドラ 七索:麻雀王国

東3局西家5巡目、マンガンをツモられただけとはいえ、この日の西家は運に見放され、リーチのロン牌をよく掴まされる状況が続いていたため、とても不安な気持ちでこの手牌を眺めていました。
いつもであれば  九索:麻雀王国 を切っていく手順を踏む西家でしたが、六萬:麻雀王国 を引いた瞬間、四萬:麻雀王国 に指先が反応してしまいました。
九索:麻雀王国八索:麻雀王国 と外してタンヤオ・ピンフに向かう手筋も当然考えられるツモ 六萬:麻雀王国 の感触でしたが、不調を自覚する西家は、いつもと全く違う選択に入ったのでした。

次巡、ツモ 二萬:麻雀王国
これはもしかして、考え過ぎの裏目を引いた恐れが・・・。
四索:麻雀王国 を打っていると、ここで 四筒:麻雀王国 切りとなり、手牌はイーシャンテン形に

二萬:麻雀王国三萬:麻雀王国三萬:麻雀王国四萬:麻雀王国四萬:麻雀王国六萬:麻雀王国七萬:麻雀王国八萬:麻雀王国四索:麻雀王国五索:麻雀王国六索:麻雀王国八索:麻雀王国九索:麻雀王国 ドラ 七索:麻雀王国

仮に 九索:麻雀王国八索:麻雀王国 と先に払うとこの形に

二萬:麻雀王国三萬:麻雀王国三萬:麻雀王国四萬:麻雀王国四萬:麻雀王国六萬:麻雀王国七萬:麻雀王国八萬:麻雀王国四筒:麻雀王国四索:麻雀王国四索:麻雀王国五索:麻雀王国六索:麻雀王国 ドラ 七索:麻雀王国

いずれにしても、四萬:麻雀王国三萬:麻雀王国 と払った西家のこの形よりはマシに見えます。

二萬:麻雀王国三萬:麻雀王国四萬:麻雀王国六萬:麻雀王国七萬:麻雀王国八萬:麻雀王国四筒:麻雀王国四索:麻雀王国四索:麻雀王国五索:麻雀王国六索:麻雀王国八索:麻雀王国九索:麻雀王国 ドラ 七索:麻雀王国

ところが次巡のツモが 五筒:麻雀王国
ここで西家は 九索:麻雀王国 を切ります。

二萬:麻雀王国三萬:麻雀王国四萬:麻雀王国六萬:麻雀王国七萬:麻雀王国八萬:麻雀王国四筒:麻雀王国五筒:麻雀王国四索:麻雀王国四索:麻雀王国五索:麻雀王国六索:麻雀王国八索:麻雀王国 ドラ 七索:麻雀王国

ツモ 六萬:麻雀王国 の段階で 四索:麻雀王国 を切っていると、手順上この 五筒:麻雀王国 もツモ切りすることになり、九索:麻雀王国八索:麻雀王国 切りの場合は、このツモ 五筒:麻雀王国四索:麻雀王国 切りとなり、この形に変化します。

二萬:麻雀王国三萬:麻雀王国三萬:麻雀王国四萬:麻雀王国四萬:麻雀王国六萬:麻雀王国七萬:麻雀王国八萬:麻雀王国四筒:麻雀王国五筒:麻雀王国四索:麻雀王国五索:麻雀王国六索:麻雀王国 ドラ 七索:麻雀王国

そうです、盤石のイーシャンテン形に構えられるわけです。
ところが麻雀とは・・・というか、不調の波は不可思議なうねりを生じさせるもので・・・2巡後に 六筒:麻雀王国 を引かせるのです。
そして西家は納得の表情で即リーチをかけました。
九索:麻雀王国八索:麻雀王国 と外して盤石のイーシャンテン形に構えていると 三萬:麻雀王国 切りリーチとなります。

二萬:麻雀王国三萬:麻雀王国四萬:麻雀王国四萬:麻雀王国六萬:麻雀王国七萬:麻雀王国八萬:麻雀王国四筒:麻雀王国五筒:麻雀王国六筒:麻雀王国四索:麻雀王国五索:麻雀王国六索:麻雀王国 ドラ 七索:麻雀王国

ところが西家のリーチはこうです。

二萬:麻雀王国三萬:麻雀王国四萬:麻雀王国六萬:麻雀王国七萬:麻雀王国八萬:麻雀王国四筒:麻雀王国五筒:麻雀王国六筒:麻雀王国四索:麻雀王国四索:麻雀王国五索:麻雀王国六索:麻雀王国 ドラ 七索:麻雀王国

そしてこの結末は、西家が一発で 四索:麻雀王国 をツモリあげ、裏も乗ってハネマン和了という、起死回生のドラマを生んだのです。
もちろん、このあとの物語は皆さんが想像するに難くない展開となり、西家が序盤の回戦で大きく失点したポイントを取り戻すどころか、最終戦での奇跡を誕生させることとなったのです。

このドラマはTVで生放送されている『われめDEポン』で目の当たりにした実話で、西家は金子昇さんというイケメン俳優さんだったのですが、プロでも出来ないような<逆流手順>を見せてくれたその麻雀能力の高さに、私は驚きを禁じ得ませんでした。
この続きの話、つまり最終戦でのメイクドラマは、いまだに脳裏に焼き付いて離れない手筋と手順だったので(掛け値なしに、私が今まで打ってきた、あるいは見てきた麻雀史の中でも、飛び抜けてナンバーワンに輝く1局だったので)、その奇跡を次回で紹介したいと思います。

金子昇、空恐ろしい打ち手がこの世にいたものです。

※本文は東京麻雀アカデミー(雀友俱楽部)テキストより


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