2024年12月15日(日)~卓上から宇宙をみる~124
〔アガリは紙一重〕
東3局にこんな手がやってきました。
ツモ ドラ
ドラが配牌からトイツで入っていたため、河は次のようなものでした。
そして6巡目のツモが 。
北家の身としては、アガりたいけど果してアガリまであるの?と半信半疑にならざるを得ないツモ の感触でした。
他家の河に目を向けて見ると
東家
南家
西家
ごくごく平凡な河に見え、速さだけで読めば、南家が若干速いかなと思え、親もまずまずの形にはなっていそうな様相でした。
私はここで を切りました。
その理由は至って単純で、他家が誰ひとりマンズを切っていなかったからです。
もちろん、裏目を引くことも想定済みで、ダイレクトにを引いてしまったら、 → と外し、 は迷わずチーしてこんなリャンシャンテンに。
チー ドラ
無駄な抵抗かもしれませんが、フリテン含みながら、じっとしているよりはアガリに近づけるような気がするのです。
実際にはツモ とはならず、ツモ と来て打 。
手牌はこうなりました。
ドラ
こうなると、順子手への未練は無くなり、七対子作りに切り替えが利きます。
8巡目 ツモ 、打
9巡目 ツモ 、打
ドラ
場にピンズが安くなったこともあって、スジトイツにあたる がすぐに引けて11巡目にテンパイ。
ドラ
もうひとつのスジトイツ目の は生牌、 は1枚切れのまま、さてどちらにしようか・・・?
他家の序盤を見れば はほぼ山の中と読めるので、 を切ってのヤミテン。
私の河と云えば
序盤こそ普通の河でしたが、 → 、 → と、カンチャンの外し方が内側の牌からとなっており、怪しいと思われれば七対子は視界にはいってしまいます。
ですから待ちはいいものの、リーチをかけて止められる可能性を導くのは嫌だったので、ぐっとこらえてヤミテン策に。
14巡目、4巡目に切っていた を西家がツモ切り放銃してくれて6400の収入。
自分としてはツモの流れに乗ったアガリに思えたものの、6巡目の打 が裏目を引き起こすこともあるだろうし、他家からリーチがかかって、ツモの流れを逃してしまうことだってあるのが麻雀の怖さ。
ですから、いつだって<紙一重>であることを忘れてはいけないなと、自分に言い聞かせているのです。
※本文は東京麻雀アカデミー(雀友俱楽部)テキストより
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