2025年4月1日(火)~卓上から宇宙をみる~131
〔思い込みの怖さ〕
運の動きとは摩訶不思議なもの。
こうなるだろうなとか、ああなるかもしれないとか、ある程度の経験から予測していても、その予測を遥かに上回る出来事が起きてしまいます。
調子がパッとしないまま迎えた南2局の親番6巡目、手牌はこうなっていました。
ツモ
ドラ
雀頭が早めにできて欲しいなと思いながら打っていたとことへ、ツモ 。
マンズに加えソーズも3メン形になり、この5連形は、雀頭を作る上でも4メン受けになっており、マンズかソーズで雀頭が生まれやすい形にもなりました。
いつもであればウキウキ気分で、ピンズのリャンメンターツのどちらかを外そうと、場をチラリと眺めて判断するだけなのですが、イヤな予感もあったのは事実。
それでも、パッとしない状況を悲観しすぎて、裏のウラを引いて手牌がグチャグチャになる事態だけは避けたかったので、やはりピンズを払っていくことにしました。
他家の河はこう。
南家
西家
北家
ウーン、どちらを外していくにしても、どちらも悪くなさそうなターツで困ってしまいますが、自分のフォームから、三色の可能性を消す →
切りを選択。
でも単純に、
と
のどちらかを外す場合、平時であれば低い位の方からと決めているフォームなので、乱時には逆切りするとなると、
外しの方がうまくいくのかな?とも思っていました。
ドラ
7巡目以降のツモと打牌を並べてみると
7巡目 ツモ 打
8巡目 ツモ 打
9巡目 ツモ 打
ドラ
9巡目のツモ で打
とか
切りとする手もありましたが、こういうときは何かピピッときたタンキでリーチする手もあるかなと思い、テンパイをとりました。
10巡目 ツモ 打
11巡目 ツモ 打
12巡目 ツモ 打
シビレを切らした親リーチ。
こうなるともう子方の餌食になるのは必然の結末で、同巡、ヤミに構えていた南家がツモ切りリーチ。
更には西家まで安全牌を手出しして追いかけてきまました。
13巡目、私のツモは生牌の。
南家「ロン!!」
ドラ
ハネ満の献上となるわけですが、もう一度6巡目の選択に巻き戻してみると・・・
切りだけが、唯一のアガり、それも親倍をツモアガリできる選択だったことがわかります。
6巡目に打 として
7巡目 ツモ 打
8巡目 ツモ 打
9巡目 ツモ 打
ドラ
なんと、最初に自分が否定した三色のイーシャンテン形になっています。
更に貪欲に打ち進めると
10巡目 ツモ 打
11巡目 ツモ 打
リーチ
12巡目 一発ツモ
先入観とは誠に恐ろしいものです。
思い込みもまた同じ。
どこまでが客観的で、どこまでが大局観で、どこまでが先入観なのか・・・
本当に麻雀は不可思議でユニークで味わい深いゲームなのです。
※本文は東京麻雀アカデミー(雀友俱楽部)テキストより
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