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2025年5月15日(木)~卓上から宇宙をみる~134

〔私の願い〕

打ち手の頭の中を覗いてみたい、私の願いはいつだってそこにあります。
解説してくれる人が的を射てる話は60%くらいでしょうか。
時には5割にも満たないくらい、打ち手と解説は遊離していることもあります。
これは致し方ない話で、人は他人の考えていることが理解できないものであり、親子くらい血が濃くても、誤解・曲解していることは多いのが普通だからです。

三萬:麻雀王国三萬:麻雀王国四萬:麻雀王国五萬:麻雀王国六萬:麻雀王国七萬:麻雀王国七萬:麻雀王国三筒:麻雀王国六筒:麻雀王国八筒:麻雀王国二索:麻雀王国三索:麻雀王国三索:麻雀王国 ツモ 北:麻雀王国 ドラ 四索:麻雀王国

3巡目に1枚切れの 北:麻雀王国 をツモってきた北家が 六筒:麻雀王国 を打ち出しました。
「ほう・・・」と声を発す解説者がいたり、「えっ?!」と疑問符を投げかける解説者がいたりと、反応はマチマチでしょうが、打ち手の真意を理解したうえで、わかりやすく解説できる人は皆無に近いはずです。
そんなとき、あらかじめ埋め込まれたチップを通して、AIが打ち手の思考を語ってくれる装置が開発されていれば、どんなに楽しいことになるでしょう。
科学の力は素晴らしいスピードで進化していますから、何年も経たないうちに、私の願いが叶う番組が始まっているかも・・・

先の手牌から 六筒:麻雀王国 を打ち出した場面を私の能力で解説してみると
『オッと、大胆なチャレンジをしましたネ~』
八筒:麻雀王国 ではなく 六筒:麻雀王国 を選択したところに、打ち手の強い意思が感じられますネ!』

実況「その意思って何でしょうか?」

三萬:麻雀王国七萬:麻雀王国三索:麻雀王国 とい尖張牌が3組トイツで入っている手牌への違和感を感じたために、ややトイツ手寄りの打ち筋をとってみようと思ったのでしょうね』

『もちろん、ドラの 四索:麻雀王国 が引けたり、四萬:麻雀王国 とか 六萬:麻雀王国 が引けたら、タンヤオ・ピンフ系に戻す手筋も踏まえながらの1打で、安全牌化しやすい 北:麻雀王国 をツモ切りしなかったのも、ひと手間かけているうちに他家からリーチがかかることも考慮しての 六筒:麻雀王国 切りだったような気がします』

実況「 北:麻雀王国 をツモ切りして、カン 七筒:麻雀王国 やトイツの 三萬:麻雀王国七萬:麻雀王国 が引けることだってあるんじゃないですか。」
「無理して 北:麻雀王国 を残さずに自然に打つ手も悪くないんじゃないですか?」

『もちろん、それはそうで、テンパイへの障害物を取り除きながら、1巡でも早くリーチをかけることがベストと考える打ち手も多いでしょう』
『でも、プロとして一流の領域へ、あるいは超一流の領域へ向かおうとするならば、効率を追いかけたり、アガリ逃しを極力減らそうとするのは、どうも合点がいかないと考えての 六筒:麻雀王国 切りに見えますね』
『教科書通り、とりわけプロがお手本にするような教科書的な選択をしている限り、観てくれているファンに参考にはなっても、プロとしての使命である感動を与えることは出来ない、そう考えているように見えます』

実況「マージャンって、本当に奥行きがあって、選択肢の幅が広く、正解や不正解が判りにくい愉快なゲームなんですね」

『そうなんです。だからこそプロは、結果でモノ云うのではなく、その過程でテンパイしなくてもいいから、キラリと光る1打をメッセージとしてファンにプレゼントすべきではないかなと思うんです』

対局番組を観ながら、あるボタンを押したら、AIの音声が流れて、打ち手の思考が聴ける日が早く来てくれないかな~
もちろん、そんな日が来ても、解説者が不要になるとは思っていません。
なぜなら、AIは味も素っ気もなくファンを和ませてくれる存在にはなり得ないからです。

※本文は東京麻雀アカデミー(雀友俱楽部)テキストより


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