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~卓上から宇宙をみる~⑦

~卓上から宇宙をみる~⑦

<打牌>の速度について少しお話させていただきます

配牌を取り、並べ替え、第1ツモから始まって,ツモって→切るを繰り返していくなか、その諸動作から<ムダ>を省けば省くほど《達人》の領域に近づくことができます

これはもちろん<摸打>の達人という意味ではありません
大局観や質の高いキャリアに裏打ちされた瞬時の「感性」と「決断」の連続が、流局時に河に並ぶ18枚の牌たちによって、打ち手の描く世界を映し出してくれるのです

ですから、配牌からひとつのストーリーを描ききれていないと、ハタと手が止まったり、心の揺れが伝わる<摸打>になってしまうのです

配牌を取り、第1ツモを経て<第1打>となるわけですが、ここは物語の始まりです
繊細かつ大胆な一打が求められるところで、その打牌には少しばかりの時間が必要になります

そして第2打~第3打、第4打~第6打とストーリーに手を加えながら第一幕が終わります
更に第7打から第二幕が上がり、第12打までには幕引きの構想が固まります

ドラマティックなエンディングになるのか、はたまた後ろ髪をひかれるような幕の下りかたになるかは、この第二幕で練り上げておかなければならないのです

ですから、最終幕(13巡目~最終巡)での演技に迷いの起きる要因はないのが普通で、その<打牌>は確信に満ち、第一幕とは比べようもないくらいの速さになるはずなのです

抽象的な言い回しになってしまいましたが<第1打>には十分な時間をかけて、序盤→中盤→終盤と巡目が進めば進むほどに、<打牌>のスピードが上がっていくようにならなければ《達人》にはなれないのです

※本文は東京麻雀アカデミー(雀友倶楽部)テキストより


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