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2020年6月15日(月)~卓上から宇宙をみる~⑯

~卓上から宇宙をみる~⑯

[打ち手の品格]-考察1

マナーとか作法とか、見たり聞いたり習ったりしているうちに、自然に身につけられるものと考えている人は多いですし、自分は大丈夫だろうと思っている人は案外多いようです
でも本当のところはどうなのかなと、考えることもあります
そこで、何回かに分けて打ち手の<品格>について考察してみようと思います

その1《推牌》
トイパイと読むこの行為、ゲーム開始時、ゲーム中、必ず打ち手はしなければならない義務を負っています
ところが、ルール表に載っていないため、まるでマナーの中に含まれているような錯覚をしている打ち手も多いようですが、これは義務と考えるべき行為なのです
自分の目の前にある城壁牌を他家3人が取りやすいように前に出す、ただそれだけの行為であるにもかかわらず、前に出し過ぎたり、前に出す角度が妙に斜め過ぎたり、出しているつもりがほとんど出ていなかったり、本当に他家の取りやすさを考えて《推牌》しているのか、見直しが必要です
《推牌》は対局する相手3人への敬意と共に、城壁牌に対する畏敬の念を表現する行為であることを忘れてはなりません
そこに<思いやり>と<いたわり>と<ねぎらい>の気持ちが込められてこそ、初めて《推牌》する意味があるように思えるのです

そしてもうひとつ
対局相手の城壁牌が自分から取りにくい位置にあったり、他家から取りにくい位置にあったとき、その城壁牌を押して取り易くする行為は、一見すると親切心あふれるものに見えますが、絶対にしてはいけません
なぜなら、他家の目の前にある城壁牌は、他家の河、他家の手牌同様<不可侵>が大原則だからです
もしかすると、普段何気なく手伝っているつもりの行為が、実は最悪なマナー違反になっていることを忘れないようにしましょう

その2《座りかた》
座りかたと言っても人それぞれです
浅めに座る人、深々と座る人
そして椅子の高さもマチマチです
でも対局相手に不快感を与えない座りかたというものがあるはずです
足組みは論外であることは言うまでもありませんが、椅子に寄りかかりながら打つのも品格ある打ち手としては落第となります
腕というか肘というか、疲れてくると仕方なく椅子に頼ってしまい、時として頬杖までついて打っている姿勢はいただけません
醜い姿勢は、ちょっとした座りかたから生まれることに気づいてください
疲れてきたり、負けが込んできてる時こそ、腹筋に力を入れ、丸まってきた背筋をピンと伸ばす
良い座りかたをすると、こぶしひとつ分くらいの間合いが卓と打ち手との間に生まれるはずです
この絶妙な間合いと、正中面と呼ばれる座りかたを維持しつづけることが出来れば、自ずと品格にあふれる打ち手に見えるはずです

注:正中面とは、卓に対して並行に座るのではなく、やや、ほんの少しだけ右脇腹を卓中央に差し出すように向ける姿勢のことです

※本文は東京麻雀アカデミー(雀友倶楽部)テキストより


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