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2021年2月1日(月)~卓上から宇宙をみる~㉛

~卓上から宇宙をみる~㉛

〔打ち手の品格〕…考察⑭

その18 <点棒授受における配慮>

「ツモ!2600オール」と相手がアガったとき、どのように点棒を支払うかは以前に書きましたが、一応おさらいしておきます。
まずは自分の点箱の事情が最優先されるわけですが、百点棒、五百点棒、千点棒が何本ずつ入っているのか確認すること。
極端な話、2600オールと言われて、千点棒が2本、五百点棒が1本、百点棒が1本、点箱の中にあったとき、ちょうど払えるからとそのまま全て支払ってしまったら……点箱の中には、万点棒と五千点棒しか残されていません。

2600オールの支払い方は

・千点棒2本、五百点棒1本、百点棒1本
・五千点棒1本、百点棒1本
・五千点棒1本、五百点棒1本、百点棒1本
・千点棒3本
・千点棒3本、百点棒1本
・万点棒1本、五百点棒1本、百点棒1本

このパターンが常識的な支払い方で、それは自分の点箱の事情によって決まってきます。

ではハコテン寸前で点箱の中には、千点棒3本と百点棒1本しか入っていないケースはどのように支払ったらいいでしょうか?
千点棒3本出して百点棒4本のお釣りを貰うべきか、千点棒3本と百点棒1本出し、五百点棒1本のお釣りを貰うのがいいのでしょうか?
なんとなく後者のほうが正しい支払い方に思えるかもしれませんが、両者とも品格ある打ち手としては失格となります。
ではどうすればよいのでしょう?

答えは簡単で、卓外から借りられるのであれば、1万点なり、(競技であれば)3万点なりを補充して、そこから支払うのがマナーに適っていると考えます。
点棒があるうちは、あるなりの点棒で支払えばいいじゃないかと考える人もいるでしょう。しかし、その局限りの話であり、次なる局における支払いを無視した、配慮に欠ける考え方と言われても仕方がありません。

では次に、2600点支払うのに、五千点棒1本と百点棒1本出した際、親切心からか「二千五百のお釣りです」と付け加える人がいますが、これも正確に言えば余計なお世話であり、支払い行為に含めないほうがいいでしょう。
もちろん、支払い点棒を受け取った側が、いくら返していいのか困ったふうに見えたら、そこで初めて「二千五百のお釣りです」と言えばいいのです。

マナーの基本は、一にも二にも対局相手への配慮と思いやりにあります。
対局中、相手が不快な思いをしないよう、いろいろなところに目配りし、気配りしていくことが、品格ある打ち手には求められるのです。

では、和了点をそれぞれから貰っている最中にお釣りが無くなってしまった時、どのような対応をすればよいのでしょうか?

百点棒が無くなったり、千点棒が無くなると、誰かに両替を依頼し、お釣りの支払いをしていくわけですが、この時の態度に品格あるプレイヤーとそうでないプレイヤーとの差が出るので気をつけたいものです。

手元にある千点棒を出して「どなたか両替をお願いします」と言わなければならないのですが、その千点棒を手に持ったままのお願いはタブー。
点棒授受が手渡しで行われていない意味をよく考え、両替して貰う時も、必ず自分が差し出す点棒は卓上に置いてから、お願いして欲しいものです。

※本文は東京麻雀アカデミー(雀友俱楽部)のテキストより

 


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