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2021年5月1日(土)~卓上から宇宙をみる~㊲

~卓上から宇宙をみる~㊲

〔親番の心得〕

親番には無限の可能性がある、そう思って連荘に向かって前進を始める打ち手は多いものです。
翻って、マージャンのお家元である<中国>を見てみると、流石!!と思ってしまうルールになっています。
<連荘無し><親も子も和了点は同じ>。
これでは親番のメリットがひとつも無いじゃないか!と考えるのは、日本マージャンに慣れ親しんだ哀しさでしょうか。
マージャンというゲームを考えるとき、私はいつも<中国>で打たせていただいたマージャンを思い出すようにしています。
ルールが違ったら、打牌はもちろんのこと、目標とする最終形、リーチやドラの有無も含めて、全く違うゲームになってしまうのでは?だから同一線上に並べて考えるのは間違っているのでは?と思う方も多いかもしれません。

でも……私はそうは思いません。
ルールや勝敗のシステムはかなり違うものの、それは日本人が変えただけのものであり、日本以外の国々は、<連荘無し><親も子も和了点は同じ>という条件下でゲームが成立しています。
つまり、<中国>を源流とする川の流れこそが本流であって、マージャンというゲームの真理に近づこうとするとき、できるかぎり本流に沿った思考でいくべきではないかと、私は考えています。

前置きが長くなりました。
親番の心得として強く胸に刻んでおくこと、それは<連荘意識>を持たないということです。
これは、『言うは易く行うは難し』ということになってしまいそうですが、「連荘しよう!」とか「連荘したい!」という<意識>から離れ、子方で貰った手牌と同じような見立てをするということに尽きます。

三萬:麻雀王国五萬:麻雀王国五萬:麻雀王国六萬:麻雀王国三筒:麻雀王国四筒:麻雀王国六筒:麻雀王国七筒:麻雀王国三索:麻雀王国三索:麻雀王国五索:麻雀王国白:麻雀王国白:麻雀王国 ドラ六索:麻雀王国

親番でこんな手牌がやってきたとします。
8巡目のことです。
ここに生牌の白が出てきました。
「ウッ……」と声を呑み込み自重すると、その下家が白を合わせ打ってきました。
「ポン」渋々の選択をした背景には、親だから!という強い思いがあったことは言うまでもありません。
では子方だったら?……

三萬:麻雀王国四萬:麻雀王国五萬:麻雀王国五萬:麻雀王国六萬:麻雀王国七萬:麻雀王国三筒:麻雀王国四筒:麻雀王国五筒:麻雀王国六筒:麻雀王国七筒:麻雀王国三索:麻雀王国三索:麻雀王国

三萬:麻雀王国四萬:麻雀王国五萬:麻雀王国六萬:麻雀王国六萬:麻雀王国三筒:麻雀王国四筒:麻雀王国五筒:麻雀王国六筒:麻雀王国七筒:麻雀王国三索:麻雀王国四索:麻雀王国五索:麻雀王国

五萬:麻雀王国六萬:麻雀王国七萬:麻雀王国三筒:麻雀王国四筒:麻雀王国五筒:麻雀王国六筒:麻雀王国七筒:麻雀王国三索:麻雀王国三索:麻雀王国五索:麻雀王国六索:麻雀王国七索:麻雀王国

もしかすると…こんな素敵な最終形になるかもしれないと、2枚目の白など見向きもせずにメンゼンを貫いたはずです。
そもそも、8巡目という中盤で、メンツが1組もできてない手牌ゆえ、<攻め>よりも<受け>に重心が移ろうかと思いはじめた矢先の白だということを自覚すべきでしょう。

子だったら鳴かないのに……
子だったらリーチかけないのに……
子だったら突っ張らなかったのに……
『親だから……』という金科玉条に縛られてしまう思考から開放されること、それによってマージャンの真理に近づくことができることを実践しようではありませんか。

最後にもうひとつ。
親番を迎えたら、心を鎮め、できるかぎり<無>の状態にして<サイコロ>を振るようにしましょう。
大きなポイントです。
忘れないで下さいネ。

※本文は東京麻雀アカデミー(雀友俱楽部)テキストより


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