2022年3月1日(火)~卓上から宇宙をみる~57
~卓上から宇宙をみる~57
〔自己矛盾〕
ドラ
さて、ここから何を切りますか?
① 切りヤミテン
② 切りリーチ
③ 切りヤミテン
④ 切りリーチ
⑤ 切りヤミテン
⑥ 切りリーチ
⑦ 切りヤミテン
テンパイをとる打牌候補が4種類あり、リーチの是非を考えると、その選択肢は倍に拡がっていきます。
では次の手牌についてはどうでしょうか。
ドラ
3巡目にこの形になりました。
まずは三元牌について(全て生牌)
① 三元牌はオール1鳴きする
② 三元牌はオール2鳴きする
③ 1種目をスルーして、他は1鳴きする
④ 2種目もするーして、3種目を1鳴きする
⑤ 1種目は1鳴きして、残りは2鳴きする
⑥ 1種目は1鳴きして、2種目はスルーし、3種目を1鳴きする
では三元牌以外の部分についてはどうでしょうか。
① ペン は1鳴きしてホンイツへ
② ペン は2鳴きしてホンイツへ
③ ペン は3鳴きしてホンイツへ
④ をチーしてペンチャンは払う
⑤ は1鳴きする
⑥ は2鳴きする
⑦ カン は1鳴きする
⑧ カン は2鳴きする
⑨ カン は3鳴きする
⑩ マンズは動く気はあるがピンズは動かない
⑪ 数牌は何も動かない
大三元を狙いにいく時と、小三元に甘んじてもいいと考える時と、ホンイツをも含めて考える時と、ただ単にアガりだけを考える時では自ずと選択の仕方は変わってきます。
ドラ
手牌は南1局南家のものです。
いま親からリーチがかかりました。
南家の持ち点は<+1万4千点>、そしてリーチ一発で引かされた牌はドラの でした。
さてどうしますか?
① ドラの をツモ切りする
② を切ってローリングする
③ を切ってイーシャンテンを維持する
④ を切ってイーシャンテンを維持する
⑤ を切ってイーシャンテンを維持する
選択肢はいろいろあります。
整った手牌を例に挙げても、これだけの幅があるゲームゆえ、<選択ミス>などは頻繫に起きてしまいます。
そして……同じ手格好であっても選択する打牌が変わることも多々あり、一貫性がないとか、矛盾しているとか、優柔不断だとか言われることもあります。
近しい人から「言っていること(教え)とやっていることが違うのでは?」という指摘すら受けることもあります。
いちいち弁解してもキリがないので黙っていることも多いのですが、なにか自分の中で釈然としないものが残ることもあります。
頭の回転が鈍っていたり、心が弱っていたり、体調がイマイチだったりすると、自分でも笑ってしまうくらい、バラバラの選択になってしまうこのごろ。
そして麻雀は難しすぎるくらい難しく悩ましいゲームゆえ、立ち直れないほどの痛みと苦しみを与えてくれます。
<試練>という言葉では片付けられないほど、高い高いハードルが重たくのしかかってきます。
でも乗り越えないといけません。
<最善手>を選択し続けることは不可能なのですから(私自身の性格も含めて)、せめて<最善手>を探そうとする気力・胆力・知力を手放さないように努めたいものです。
そして自分の<麻雀観>に磨きをかけ、ひとつの世界を作りあげていきたいと思います。
※本文は東京麻雀アカデミー(雀友俱楽部)テキストより
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