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2022年3月15日(火)~卓上から宇宙をみる~58

~卓上から宇宙をみる~58

〔麻雀プロの存在って?〕

いろいろな楽しみかたがあっていいと思うのです。

・手役が好きで好きで、アガれなくたっていいから、色々な手役を楽しむタイプ

・ドラが好きで好きで、組み合わせを作る際、その中心にいつもドラを据えるタイプ

・相手が驚くような待ちを作ることが大好きで、「エッ?!」という表情をされると、たまらなく嬉しくなるタイプ

・相手のやっていることを推理することが大好きで、自分がアガることより、相手の当たり牌を止めることに喜びを感じるタイプ

・残りの山に何が眠っているのかを推理することに心を砕くことが大好きで、「ホラ、山にあった!!」と悦に入るタイプ

・リーチをかけてさえいれば安心安心、とにかく早くリーチをかけ、場を支配することに至福の喜びを感じるタイプ

まだまだ楽しみかたは尽きぬもの。
麻雀愛好者の皆さんの嗜好に口を挟むつもりは毛頭ありません。
でも《プロ》は違うはずです。
趣味の域から出て、自身の打ち筋を白日の下に晒し、愛好者の皆さんの評価をお金に替えていく存在なのですから。

五筒:麻雀王国五筒:麻雀王国六筒:麻雀王国七筒:麻雀王国八筒:麻雀王国九筒:麻雀王国九筒:麻雀王国二索:麻雀王国二索:麻雀王国三索:麻雀王国三索:麻雀王国四索:麻雀王国四索:麻雀王国 ドラ 二萬:麻雀王国

東1局の親で4巡目にこんな手をテンパイしたとき、『即リーチをかけない道理はない』と言い切る《プロ》に、愛好者の皆さんは果してどのような評価をするでしょうか?
いえ、どのような対価を払うのでしょうか?と言い換えたほうがいいのかもしれません。
近ごろ、《プロ》たちの会話から『それは損だろう』とか『それは得だろう』というフレーズが喧しく聴こえてきます。

本当にそれでいいの?!と思います。

過激な物言いに聞こえるかもしれませんが、愛好者の皆さんから羨望の眼差しで見られる存在たる《プロ》が「損得勘定」で自身の思考を語る姿に疑問を感じてしまいます。
《プロ》は《夢》を売る存在であり、愛好者の皆さんを《現実》に引き戻す存在ではありません。
東1局から

一萬:麻雀王国二萬:麻雀王国三萬:麻雀王国四萬:麻雀王国六萬:麻雀王国七萬:麻雀王国七萬:麻雀王国七萬:麻雀王国二筒:麻雀王国二筒:麻雀王国三索:麻雀王国四索:麻雀王国五索:麻雀王国 ドラ 五索:麻雀王国

親だからという理由だけで6巡目に放たれるこのリーチに、何人の愛好者がお金を払って観ようと思うでしょうか……?

《プロ》は愛好者の皆さんの想像や思考を遥かに超える打ち筋を魅せていく存在であり、その《麻雀脳》は底知れぬものであるべきだと私は思います。
ちょっと打てる愛好者ならばすぐにわかるであろう『損得勘定』や、慣れてくれば中学生にだって即答できる『効率計算』を前面に押し出す《プロ》は、もはや《プロ》としての存在価値を失っています。

『温故知新』を実践し、単純明快に計算できない部分への思考を深めていく努力をしなければ、《麻雀プロ》はAIに駆逐されてしまうことでしょう。
常にその警鐘を鳴らす存在として、私ももっと思考を深め、進化し続けなければ!と思っている次第です。

※本文は東京麻雀アカデミー(雀友俱楽部)テキストより


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