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2022年5月15日(日)~卓上から宇宙をみる~62

~卓上から宇宙をみる~62

〔やっちゃいましたの巻〕

先日、とある公式対局で役満をフリ込みました。
親の国士無双、4万8千点。
わたくし、今日に至るまで、15前後の役満をフリ込んできました。
そしてなぜか、プライベート対局より公式対局のほうがフリ込んできた数が多いのです。
若い頃、と言っても40歳の声を聞くあたりまでは、幸運もあって、4~5個しか献上してませんでした。
6つから始めた麻雀ですから、34年余りの間での4~5個は、今ふり返れば奇跡に近いものがあります。
若気のいたりで、その頃の私は「役満にフリ込むなんてプロじゃない」とさえ思っていました。
ところが、40の声を聞いたあたりから、公式戦でポツポツとフリ込むようになり、近年でも、親の四暗刻タンキへフリ込むという忌まわしい記憶が残っています。
そうそう、雀友俱楽部のゲストでは、九連宝燈もフリ込んでますね!
大三元(出来合い)や国士無双へのフリ込みはまだしも、清老頭も公式戦でフリ込んでますし、なかなかバラエティーに富んだ役満放銃歴なのですが…
今回の4万8千点献上は、それこそプロにあるまじきフリ込みで、それはもう穴があったら入りたいくらいの心境でした。

実はこのフリ込んだゲームの東4局に、大三元放銃劇が起きていました。
この日の対局は8卓32名で4回戦というリーグ戦でしたが、私がフリ込んだ3回戦までに(つまり前半の2回戦で)4個もの役満が炸裂するという、大波乱の展開でした。
そして3回戦の東4局、親がツモハネのリーチをかけ、下家がドラ色のマンズ一色手で押し返す攻防のなか、大三元が生まれました。

七萬:麻雀王国八萬:麻雀王国九萬:麻雀王国九萬:麻雀王国白:麻雀王国白:麻雀王国白:麻雀王国發:麻雀王国發:麻雀王国發:麻雀王国   ポン中横:麻雀王国中:麻雀王国中:麻雀王国  ドラ六萬:麻雀王国

親リーにドラ表示牌の 五萬:麻雀王国 を勝負してきたときには、ドラドラのホンイツかなくらいにしか思っていなかった私。
中:麻雀王国 が2鳴きだったため、大三元のダの字も頭に浮かんでいませんでした。
この思考の欠落、この感性の鈍さが南3局の親国士への序章だったとは、わたくし<ツユ>ほども感じていませんでした。

南1局は私が、リーチ・ツモ・メンホン・三暗刻の大役を仕上げ、南2局の親番では役牌ドラ2を下家から召し捕り、持ち点はプラス1万5千点ほどになっていました。
そして迎えた南3局。
前局5800を召し捕った下家が親番でしたから、気楽に構えながら打っていました。
9巡目、大三元をアガった上家からリーチがかかります。(ドラ 四筒:麻雀王国 )

一萬:麻雀王国二萬:麻雀王国三萬:麻雀王国九萬:麻雀王国九萬:麻雀王国七筒:麻雀王国九筒:麻雀王国二索:麻雀王国三索:麻雀王国四索:麻雀王国發:麻雀王国發:麻雀王国發:麻雀王国

そして上家のリーチ後に首尾よく 一索:麻雀王国 を引き 四索:麻雀王国 を勝負してチャンタ完成。
ところが、その次巡、下家の親が 四索:麻雀王国 を右端に引き寄せて、ピンフ・ツモ・ドラ1の1300オールをアガったのです。
北:麻雀王国 をトイツ落としして回っているかオリているように見えていましたから、オーバーではなく度肝を抜かれたアガりでした。
その1本場。(ドラ 八萬:麻雀王国 )
さすがにマイナス1万5千点ほどしている3番手とはいえ、前局のアガり方に生命力を感じていたわたくしは、第1打から親の摸打を注視していました。
案の定、5巡目という早い段階でドラ 八萬:麻雀王国 を切ってくる親。
次巡その 八萬:麻雀王国 をカブリましたが微動だにせず摸打を続ける親。
9巡目あたりで親の河はこうなっていました。

二萬:麻雀王国五筒:麻雀王国四萬:麻雀王国七筒:麻雀王国八萬:麻雀王国八萬:麻雀王国 三筒:麻雀王国一筒:麻雀王国六萬:麻雀王国

フムフム、ソーズの一色手か。
北家のわたくしは、自分の手牌にある1枚切れも含め、一切の字牌とソーズを切らない打ち方に切り替えました。
トイメンは、マンズ模様でしたが、大三元放銃ということもあり、意気消沈しているようにも見え、一応マークから外しました。
上家はというと、こういう場にありがちなピンズ一色模様の河になっていました。
ですから、わたくしとしては、下家にソーズが打てない以上、中盤はピンズを並べ、上家の気配によっては、貯めていたマンズを放出するプランで打っていました。
そして14巡目終了時の親の河はこうなっていました。

二萬:麻雀王国五筒:麻雀王国四萬:麻雀王国七筒:麻雀王国八萬:麻雀王国八萬:麻雀王国 三筒:麻雀王国一筒:麻雀王国六萬:麻雀王国一萬:麻雀王国四筒:麻雀王国二筒:麻雀王国 八索:麻雀王国八索:麻雀王国

八索:麻雀王国 はトイツ落としでした。
そこへ、トイメンが生牌の 東:麻雀王国 、上家が生牌の 北:麻雀王国 を切ってきたのです。
えっ⁉挟まれた‼これはマズイぞ!
わたくしの頭の中はクラクラしてきました。
それでも、必死になって通りそうなところを選んだ17巡目。
わたくしの最終手番。
親はその後、九索:麻雀王国  北:麻雀王国  二索:麻雀王国 とマンズ・ピンズの2人に通りそうなところを並べてきたので、なんとなくトイメンにイヤな予感はしたものの、すでにドラの 八萬:麻雀王国 は4枚切れだったため、場に2枚切れの 九萬:麻雀王国 を切ると…
「ロン!!」と親が手を開けてきました。

一萬:麻雀王国一筒:麻雀王国九筒:麻雀王国九筒:麻雀王国一索:麻雀王国九索:麻雀王国東:麻雀王国南:麻雀王国西:麻雀王国北:麻雀王国白:麻雀王国發:麻雀王国中:麻雀王国

やっちゃいました(恥)  THE END

※本文は東京麻雀アカデミー(雀友俱楽部)テキストより


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