2022年7月15日(金)~卓上から宇宙をみる~66
~卓上から宇宙をみる~66
〔魅せられて〕
字牌の話をし始めると止まらなくなる私ですが、その扱いを考えただけでも、ワクワクした気持ちになるくらい、たった7種類しかない字牌に魅せられています。
ドラ
東場の親を迎えてこの配牌。
4シャンテンですが、うまくいけば、親満はもちろんのこと、ハネ満、倍満まで望める魅力あふれた配牌と言えるでしょう。
さて第1打は?
や を選ぶこと以外、全否定する打ち手もいます。
曰く、「 や はトイツやコーツでしか使えないけれど、数牌は端牌であれシュンツになる可能性があるから、組み合わせが生まれる確率が字牌より高い」と。
至極ごもっともな主張であり、覚えて間もない初級者でも理解できる話に違いありません。
では、2巡・3巡目に先制リーチがかかった時、・・ と・ ではどちらがロンされやすいのか?
字牌でロンされるケースは、タンキかシャンポンしかありませんが、数牌はリャンメン待ちもあり、三色や一通の高目になっているケースだってあります。
早いリーチにリャンメン待ちが少なく、タンキやシャンポンが多い理由など、字牌軽視派は考えたこともないでしょうから、第1打からの序盤戦に字牌を河に並べていくマイナス点をどう考えているのでしょうか。
曰く、「早いリーチがかかるケースはレアで、リーチが発生する平均巡目(7~8巡目でしょうか)に向けて安全牌化している牌をキープすればいい」と言うはずです。
つまり序盤(1~6巡目)は孤立字牌整理する時間帯であり、まずは数牌だけで手組みしたほうが組み合わせは作り易いはずだと主張するのです。
もう1度配牌に戻してみましょうか。
ドラ
私はこの配牌から次なる最高形を描いて打っていきます。
A
B
C
D
ピンフベースで打ちますが、できればタンヤオ、更には三色をも付加できれば最高かなと思いながら、別段調子が悪くなければ、少なくともDラインは保った最終形に向かって前進していきたいのです。
字牌軽視派は
E
F
G
こんなテンパイでも、「親だから!!」という理由を楯にリーチ宣言してくるはずです。
どちらが正しくてどちらが間違っているという話をしたいわけではありません。
どちら側にも言い分はありますし、麻雀の楽しみかたは千差万別です。
ただ私の希望をいわせていただければ、7種類の字牌の存在が、麻雀というゲームを深淵なものにしてくれていて、ロマンあふれるものに仕立ててくれていると思っています。
ですから、序盤から河に字牌を並べ切りすることは、極力避けたいなと思っているのです。
※本文は東京麻雀アカデミー(雀友俱楽部)テキストより
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