2022年12月1日(木)~卓上から宇宙をみる~75
〔場況は人が作るもの〕
配牌 ドラ
第1ツモ
第2ツモ
第3ツモ
まだ始まったばかりの東2局西家の手牌なのですが、皆さんはこの3つのツモに対し、さてどんな切り出しになるでしょうか?
ごくごく標準的な切り出しとしては、
第1打
第2打
第3打
手牌 ドラ
こうなるはずです。
タンヤオにドラがひとつあって、234の三色も見えるリャンシャンテン手牌。
もちろん、そうならなくても がアンコになったり、 や がアンコになっていくことも想定でき、リーチ・タンヤオ・ドラ1という最低線を確保しながら打っていくことができます。
ドラ
第4ツモ 打
第5ツモ 打
第6ツモ 打
ドラ
第7ツモ 打
第8ツモ 打 リーチ
ドラ
この最終形になってのリーチ。
ふむふむ。
ところが第1打に字牌を切らない趣味を楽しんでいる私の第8打までとなると・・・
これがもう全く違う様相を呈してしまうから、マージャンは愉快なゲームですネ!
配牌 ドラ
第1ツモ 打
第2ツモ 打
第3ツモ 打
手牌 ドラ
タンピン三色一直線!!を楽しむ手筋と手順にはいっていきます。
そしてこのあとはもう簡単で・・・
第4ツモ 打
第5ツモ 打
第6ツモ 打
第7ツモ 打
第8ツモ 打 リーチ
よしよし、構想通りの最終形になったゾ!と喜び勇んで を曲げる私。
標準的な打ち方をしたときと、その〔河〕を見比べてみると・・・
標準サイズ リーチ
私サイズ リーチ
[×印はツモ切り]
面白いものですね!
ツモ切り[×印]の巡目も違えば、字牌の配置もまったく異なります。
数牌を大切に打つのが普通ですから、4巡目にツモってきた がアンコになる手組みによって、最終形からピンフと三色が消えています。
1巡でも早くリーチが打てる利点から、[最速手順]が好まれる傾向にある現代流。
それによって、[河]も素直なものになり、[河]と[河]とによって作り出される[場況]も、昭和流より読み易くなっています。
どちらがいいという話をしたいわけではなくて、[場況]というものは、人が作り出すものだということをよく認識したうえで、[読み]に入るべきだと私は言いたいのです。
打ち手のキャリア、打ち手の麻雀観、打ち手のその局におけるコンディションを加味したうえで[場況]を読むことが大事なのではないのかなと思うのです。
※本文は東京麻雀アカデミー(雀友俱楽部)テキストより
≫新着情報一覧