2023年3月1日(水)~卓上から宇宙をみる~81
〔音〕
先日、こんなことがありました。
セットで私設リーグを打っていた最中、それまで私達1卓だけの貸きり状態だったそのお店に、30代くらいの男性グループが入ってきました。
少し酔っていたこともあって、入ってくるなり大きな声で、店のスタッフにいろいろなオーダーをしたり、ルールを確認したり、会社での話をしたりと、それはそれは拡声器でも使っているのかと思えるくらいの音で、私の脳波は壊れていきました。
ドラ
6巡目、ここに をツモってきました。
場を見渡すとピンズの上が比較的安く、 と
が1枚ずつ、そして
が早くも2枚顔を見せていました。
三色ドラ1のイーシャンテンでしたから、場に2枚切れの とツモってきた
を交換して様子をみる手もありましたが、トイメンの親と好調な上家がそろそろイーシャンテンになりそうな気配だったので、中盤以降、不穏な状況になったときに
を外せる勇気がなく、この6巡目に
を1枚切っていくことにしました。
ダイレクトに へのくっつきに賭けてみることにしたのです。
その直後、例のグループが拡声器を持ち込んで入ってきたのです。
10巡目、私は を引いてきましたが、拡声器のほうに<気>を奪われ、あろうことかツモ切りしてしまいました。
次巡、ツモ 。
拡声器が入ってこなければ、11巡目、安全牌の を切った私の手牌はこうなっていたはずです。
ドラ
このテンパイ直後、すぐにトイメンの親から が出て、13巡目にはマークしていた上家からも、
はツモ切られました。
ところが、<音>に脳波を打ち砕かれた私は、13巡目にはパーフェクトな壊滅状態に陥り、同巡ツモってきたドラの をツモ切りしてしまいました。
ドラ
共通安全牌の があるのに放心状態で
をツモ切りすると、上家から「ロン!」の声が・・・
ドラ
一緒に打っていた片山さん(まさゆきさん)からは、「ツッチ-、ハート弱いなぁ」、「だから昇級逃したんじゃないの?」と痛烈なお言葉が・・・
確かに・・・
<音>に対するメンタルは、昔から異常とも思えるほど揺らされるタイプの打ち手でした。
どうしてかと言うと、闘牌中<音>は危険信号を察知する重要なアイテムになっているからです。
ツモるときの<音>、打牌するときの<音>、牌が河に着地するときの<音>、更には発声<音>。
すべてが私の羅針盤になってくれているのです。
<耳>で打っていると、時とし雑音を拾って、メンタルがズタズタになることもあります。
でも、やっぱり私の麻雀は、<耳>を頼りにして、これからも打っていくだろうなと思っています。
※本文は東京麻雀アカデミー(雀友俱楽部)テキストより
≫新着情報一覧