2023年4月1日(日)~卓上から宇宙をみる~83
〔イーペーコーの教え〕
イーペーコーという役があります。
あまり人気のない役のようですが、案外使い勝手の悪くない役であり、私は重宝しています。
ツモ
ドラ
東4局の西家、7巡目のものです。
ツモ で
か
の雀頭を落とせば、456の三色イーシャンテンとなり、ドラが
ということも手伝って、
ではなく
を1枚外す人が多いのではないでしょうか。
打 としたあと、
とか
とか引いてくることができれば、ピンズのカンチャンを外して、タンヤオ・ピンフ・イーペーコー リーチを打っていく構えになります。
ドラ
ドラ
もちろん、ストレートに を引いてくることができれば、当初の目論見どおりの三色リーチを打つことが可能になります。
ドラ
ところが、私はこんな手がやってくると、三色は狙わずに を切っていくことが圧倒的に多くなります。
ドラ
マイナス1万点以上しているときなどは、 ではなくドラ表示牌の
に手をかけてリャンメン払いを実行します。
ドラ
アタマがおかしくなったの?と、見ている人たちは顔をしかめますが、私はいたって冷静に打っているつもりです。
ツモ と来て、マンズの形が
こうなったわけですが、切り分けると
と3種類のイーペーコー形が出現します。
常日頃から、呪文を唱えるかのように訴えていることがあります。
それは・・・
『手牌にイーペーコー形が現れたら、《トイツ場》と思え!!』
つまり、この西家の手牌は、《シュンツ場》の象徴である三色役に向かうと完成する可能性が限りなく低いということになるのです。
もちろん、例外は付きものです。
とくに持ち点が原点から親満分以上プラスしている状況下では、《場の力》を乗り越えていく《運の力》が働き、たとえ《トイツ場》であろうと、三色役で突き抜けていくことができるのです。
手牌に戻ると
ドラ
三色を見切る 切りにしておいて、それでもすんなりと
から引けるようであれば、
を切ってシャンポンとし、
や
を引いてくることができれば、ピンフにとらず、イーペーコーの確定形でリーチを打つのです。
ドラ
ドラ
3メン形テンパイを拒否してのシャンポン形テンパイ??
違和感たっぷりのこのリーチ形に不安を抱く人は多いかもしれませんが、《トイツ場》とは文字通りトイツを大切にする場であると解釈すれば、《場》に見合ったテンパイの取りかたであることに気づくはずなのです。
※本文は東京麻雀アカデミー(雀友俱楽部)テキストより
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