2023年9月1日(金)~卓上から宇宙をみる~93
〔チートイの神さま~〕
最近チートイツの待ち選択をミスしてばかりの私。ゲストに行くと、必ずと言っていいほど、「土田プロのチートイツいつも見ています」とか「どうしてあんな待ちでリーチかけてツモれるんですか?」とか「見ましたよ、チートイツ2ソータンキのオープンリーチ、一発ツモ」とかとか、それはもう賛辞の嵐。
と、ここまではいいとして、「今日も見ることが出来るのカナァ~」という期待感も伝わってくるため、2トイツあったら『チートイツにいっちゃえ!』みたいな声が胸の内から湧き上がってきてしまうんです。
1度付けられた印象というものは、私が思っている以上に強いものがあるようで、全国津々浦々、同卓時のチートイ期待感はあふれ返っています。
期待は、《リーチ、ツモ、チートイ、裏々》。
これさえあれば、あと5年はプロ寿命がつながっていきます。
先日もこんなことがありました。
東1局 西家 9巡目 ドラ
ツモ
は生牌、
は1枚切れでした。
の周りの牌は
が東家、
が南家の河にありました。
のとなりの
は、北家が第2打に切っていましたから、1枚切れとはいえ、
は山に生きているように思えました。
チートイリーチへの期待感を背負っている身としては、ヤミテンの選択などありえず、いつものように を横に曲げて「リーチ」としました。
もちろん、 が老頭牌ということもありますが、なにより《スジトイツ》になっていたことが追い風で、同じ《スジトイツ》の
にも若干の魅力はあったものの、安心感も手伝ってのリーチ宣言でした。
ところが・・・、リーチ・一発目のツモが !!
<エッ!>
<ギョギョギョ>
無反応でいるほうがムリな真っ赤に燃える私のハート。
まぁそれでも もツモってくるのかな・・・と、これまた楽観的なB型的感覚が働き、気を取り直してツモってみたものの、流局。
このチートイを空振り(リーチ宣言牌のほうをツモっているとき)したときの屈辱感たるや、それはもう<穴があったら入りたい>心境なのです。
それからこんなことも・・・
南1局 南家10巡目 ドラ +3000
ツモ
親が早々に をポンしていて、私の感覚では、かなり《高々オーラ》が出ている中でのテンパイ。
チートイの極みといえる《リャンペーコー》テンパイゆえに迷うことなく打 といきたかったし、
は親の現物で、皆の目が親に向けられている折でもあり、ソロリと出てくる
を待てばいい、そう自分に言い聞かせて
を河へ。
でも、私のチートイアンテナは『 ならすぐにアガれるぞ、リーチでもいいくらいだぞ』と囁いていたのです。
場況を取り出すと、もうそれはそれは、マンズがバカ安で、 の周りの
が1枚、
が2枚(しかも西家と北家の河に)出ていて、暗刻で持たれていない限り、《全山》かと思えるほど美味しい待ちに思えました。
思いきって タンキでリーチかな・・・という強い欲求を振り切って、リャンペーコーの
待ちにしたのは、エエカッコシイだから以外の何ものでもありません。
自分がアガったときの相手3人の印象、ここだけに力点を置いて打っている私。
むろん、プロ同士の公式対局では、できるかぎりアガりに近づけようとして打っていますが時としてこのエエカッコシイ(良く言えば、美しい最終形でのアガリ)が出て、アガリ逃しをするシーンも間々あります。
もし、 切りリーチをかけていれば、一発で親が掴んでいました。
流局して親が開けた手は、ドラ・赤・赤の親満
待ちで、一発放銃は避けようのない大物手だったのです。
しかし、も
もツモれないワタシ。
ちょっと重症なのかな。
チートイ神社に行ってお参りしてこなくては・・・
※本文は東京麻雀アカデミー(雀友俱楽部)テキストより
≫新着情報一覧