2024年5月15日(水)~卓上から宇宙をみる~110
〔場況判断って?〕
ドラ
場を見渡すと・・・(×印の左はツモ切り)
南家 (×)(×)
西家 (×)(×)(×)
北家 (×)
東2局の親ということもあり、ドラの をもう1枚引けたときの倍満を夢見て を宣言牌にしてリーチをかけました。
もちろん、親の目には、子方3人が仲良く を切っていることが映っており、安目の でも満貫が貰えるという計算が働いていたことも事実でした。
<場況判断>は打ち手の生命線です。
パッと見の判断も大事ですが、(特にマンズ・ピンズ・ソーズの色判断)ツモ切りと手出し、特に5巡目あたりからの手出し牌については、細かく分析するに越したことはありません。
ただし、これは相手あっての<理>であり、初級~中級の打ち手に関しては、不要牌を切り出していく<手順>が曖昧なので、分析しても裏目を引くケースが多々あり、やみくもな<場況判断>は慎むべきでしょう。
さて、前述の手牌と場況に戻ってみましょうか。
ドラの を切っての 待ち
を切っての 待ち
この<場況判断>をしてみると・・・
一般的に序盤(1~6巡目)に切られている数牌の隣の牌は、その打ち手が抱えている可能性は低いとされています。
特に、2や8が早めに切られているときの3や7は、かなりの確率でその打ち手の手牌には組み込まれていないと判断していいでしょう。
1や9が早めに切られているときも、同様に3や7が組み込まれている確率は低いと判断して差し支えありません。
もちろん、レアケースはありますから、80%くらいの確率でと考えておきましょう。
この例題の河には が3枚出ています。
自分でも1枚使っているわけですから、狙いの は丸々4枚生きていると判断しかねない場況となっています。
ところが、1や9という端牌が中盤(7巡目過ぎても)になっても生牌であること、北家の と が<逆切り>になっていることから、丸々生きていそうな が、実はほとんど山に残っていないのでは?という疑念を抱くべきなのです。
と の<逆切り>についてですが、4や5や6という心牌付近の牌が切られた後から、1や2,8や9とう端牌が手出しされるケースは、多くの場合、後から手出しされる端牌付近に重要な情報があると判断したほうがいいのです。
ドラがであるにも関わらず →、 という<逆切り>は明らかに違和感があり、その持ち方を予測してみると
A からの 切り
B からの 切り
C からの 切り
つまり、 の隣の が複数もたれているケースが多いと判断できるのです。
その際、雀頭に固定されたのか、暗刻なったのかは定かではありませんが、いずれにしても、山に丸々 が残っているとは、とても言い切れないのです。
対して 待ちはどうなのか?
<場況判断>してみると
南家 2巡目の
西家 6巡目の
北家 4巡目の
この3枚を見ると、案外 や は山に残っていそうな待ちなのかな、という判断が下せるのです。
ドラ切りリーチで裏目を引いて天を仰ぐシーンもあるかもしれませんが、<場況判断>をしてからリーチをかけている限り、百戦危うからず、と私は信じています。
※本文は東京麻雀アカデミー(雀友俱楽部)テキストより
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