2024年9月1日(日)~卓上から宇宙をみる~117
〔究極の選択ミス〕
こんなことってあるのでしょうか。
南2局 南家 8巡目 ▲15000
私の手牌はこんな形になっていました。
ドラ
(※ と が1枚切れ、その他の字牌は生牌)
滅多に目にすることのできない字一色七対子のイーシャンテン。
過去に1度だけアガったことはありますが、イーシャンテンになったのは2回目のことでした。
大きくマイナスしていたため、『きっとテンパイもしないだろうな・・・でも奇跡が起こることもあるから、生牌の場風(私にとってはダブル風)の が重なってくれれば・・・』などと思っていた9巡目、上家の親から がツモ切りされました。
実はこの局、場に出ている字牌が と の1枚ずつという異様な気配が漂っていて、下家の西家とトイメンの北家の河は、シュンツ手でまとめていく気などさらさら無い変則河になっていました。
そんななか、トップをひた走る親だけが、ごく普通の切り出しになっていて、7巡目にはドラ表示牌の を手出ししてきていたため、いつリーチがかかってもおかしくない、圧力を感じる河になっていました。
9巡目に切られた生牌の。
これをポンすれば、字一色七対子から字一色のイーシャンテンに切り替わるわけですが、私には「ポン」の声が出ませんでした。
をポンして を切れば
ポン
(※ は1枚切れ、その他の字牌は生牌)
となり、生牌の と1枚切れの を待つ七対子のイーシャンテンから解放され、どこからでもポンテンのとれる現実的な字一色が目前に迫るはずなのに、「ポン」の声は出ませんでした。
その理由としては、やはり西家と北家の異様な河にありました。
どんな字牌を抱えながら打っているのか、皆目見当がつきませんでしたし、大量にマイナスしている打ち手が手なり(出たなり)に打って、首尾よく字一色を仕留められるとはとても思えず、字一色七対子のイーシャンテンをキープしたのです。
11巡目、親が をツモ切りしました。
『アッ、 をポンしていれば字一色テンパッてた・・・』
と後悔の念が出かかったところで、私のツモは 。
『オッ!!このほうがいい』
愚かな私はそう思っていました。
ドラ
私の大好きな 待ちの字一色七対子。
一方、もしも ポンできていたら
ポン
(※ は1枚切れ、 は生牌)
と 待ちの字一色。
は1枚切れでしたから、テンパイの種類も字一色七対子より字一色のほうが多かったことを自覚できていませんでした。
14巡目、親が をツモ切りしました。
「ロン」
西家から声がかかり、七対子のみの1600の和了でこの局は終わってしまいました。
『えっ?! ポンしていたら、 がアンコになり、 でツモってたの??』
いえいえわかりません。
もし私が をポンしていたら、スルスルと親に有効牌が入り、リーチ一発ツモでアガられてたかもしれないですから。
『きっと、そう。たぶんそう』
私は懸命に云い聞かせました。
ああ、マージャンは難しいなぁ・・・
※本文は東京麻雀アカデミー(雀友俱楽部)テキストより
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