2025年3月15日(土)~卓上から宇宙をみる~130
〔形に強くなろう〕
ツモ
ドラ
7巡目にこんな形になったら・・・
ドラが暗刻の手なので、親であれ子であれ、和了するにはどういう手組みがいいのか?場況をにらみながら知恵を絞るはずです。
ツモ と来て、雀頭候補が
から振り替えてもいいかなという思いと、ソーズをリャンカン形にできるという算段から、
に手をかける打ち手がいます。
を切ると手牌はこうなります。
ドラ
えっ?? はどうして切らないの?
そう考える打ち手は多数いるはずです。
ではなく
を切っておけば、完全リャンシャンテン形になるからです。
ドラ
こうしておけば、先の 切りでは得られない、
や
が暗刻になっても、手牌はイーシャンテンへと進むことができます。
もちろん、 を切って不完全リャンシャンテン形にした打ち手にしても、暗刻でシャンテン数アップが望めることくらい分かっていた上での選択でした。
では何故に 切りなのか・・・?
場況を眺めたとき、まだ や
が顔を見せていなかったこともあり、打ち手はマンズを
待ちに固定することに、一抹の不安を覚えていたのです。
更には、ソーズの不安定形 という部分が未完に終わりそうだという危惧を抱いていたのです。
つまり、今見えている<形>が信頼に足りぬと判断したら、一手先に生まれてくるかもしれない<形>に含みを残したい、そう考えての 切りだったのです。
一手先に、 や
を引いてくることができたなら、
を切って次の構えにします。
ドラ
ドラ
打ち手は、この完全リャンシャンテン形に変化させたくて を1枚外したのです。
場況は生き物です。
7巡目から1巡ごとに他家が計3枚ずつ切ってきますから、3巡後となると、今見えていない牌たちが9枚も現れるのです。
自分の手が和了したいと強く思えるものであればあるほど、やがて目にする9枚に対しての用心もしておく必要があるのです。
ツモ
ドラ
こんな手が来たとき、 を切っていく打ち方は、どうしても和了したいと思っている打ち手の選択ではありません。
を切って場況の変化に寄り添っていこうと考える、もしくは
を切る、そういう選択をして和了をモノにする打ち手も数多く存在します。
三色を作りたいからとか、マンガンやハネ満にしたいからだとか、そういう打ち手の想いが入ってしまうと、和了そのものは遠ざかることは自覚すべきでしょう。
和了だけを目指すにしても、刻一刻と変化する場況に食らいついていける準備をしておく必要があります。
今ある手格好だけを見た効率ではなく、一手先にある効率を見て打っていくことが、賢い打ち手の選択になるのです。
※本文は東京麻雀アカデミー(雀友俱楽部)テキストより
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