2020年5月15日(金)~卓上から宇宙をみる~⑭
~卓上から宇宙をみる~⑭
こうやって打ちたい、こうなるといいな、という自分の思いを牌たちにアピールしていくことは、マージャンという不可思議なゲームを打つうえで、とても大切なことだと考えています
でも、そうやって自分主体で考えていい時間帯は限られていることも、厳然とした事実であることを忘れてはいけません
つまり、客観的に自分の立ち位置を自覚しながらプレーしなければならない時間帯が、自分主体で考えていい時間帯より遥かに多く存在することを弁えなければいけないのです
ツモ ドラ
南2局の3巡目にこんな手牌がやってきたとき(親番です)、生牌のをツモ切りすべきか否かで手が止まる打ち手には未来があります
もちろん、ツモる前から、生牌の字牌をツモったらどうすべきかを考えている打ち手には、輝ける未来が待ち受けています
そして、大三元を狙いたい気持ちになるのは当然としても、その手順をどうするのか?はたまたメンツオーバーの手格好と、ドラの処遇をどうするのか?実はこの手牌には多くのクエスチョンが含まれています
主体的に打っていっていい時間帯でも、三元牌のイチ鳴きの是非は問われるでしょうし、客観的に打たなければならない時間帯では、小三元止まりにすべきかどうかの判断も問われるはずです
いずれにしても、パッと見た手牌から受ける最終形の構図と、現実問題として対処していかなければならない構図とは、けっこうなズレがあることを自覚することが大切です
いつもいつも主体的に打ってしまう人は、<ワガママな打ち手>という烙印が押されてしまうでしょうし、必要以上に客観的に打ってしまう人は、<臆病な打ち手>とか<計算高い打ち手>という烙印を押されてしまうはずです
バランスよく打つといえば聞こえはいいのですが、いざ実践しろと言われてもこれがなかなか難しく、<意識>の持ちかたひとつですべてが変わっていくことを知ることから始めるしかないような気がします
硬軟織り交ぜながら打っていけることが打ち手の究極の目標になるわけで、そのための第一歩として、まずは自分の立ち位置を客観視しながら打つこと、この<意識>を持つことから始めようではありませんか
※本文は東京麻雀アカデミー(雀友倶楽部)のテキストより
≫新着情報一覧