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2020年9月1日(火)~卓上から宇宙をみる~㉑

~卓上から宇宙をみる~㉑

〔打ち手の品格〕―考察⑤

その7 <見せ牌>

フリー店などへ行くと、配牌を取り出す時や、摸打の最中にポロリと見せてしまうことがあると、「…見せ牌です」と自己申告しなければならないルールがあります
厳しいナ、と思うことはあるけれど、そういうルールも悪くないカナと思うこともあります

モラルの範囲内でマナーを守ろうと思っていても<見せ牌>に関してはどこまでがその範囲内なのか微妙なケースも多いようです
<他人に優しく、自分に厳しく>をマナーの基本とするならば、<見せ牌>になったかならないかの微妙な判定は、自分のことであればすべてアウトと見なしたほうがいいと思います

さて、<見せ牌>をしてしまった場合、どうするのか?という問題が次に出てきます
フリー店ではないので、いちいち申告することはないし、そのままゲームは続けるわけですから、〔打ち手の品格〕という側面から、<見せ牌>へのロンはむろんのこと、ポン・チーの声もかけるべきではないと思います
また、城壁牌の牌を見せてしまった場合には、その牌でツモアガることも避けたほうがいいのではないでしょうか
厳しいと思われるかもしれませんが、伏せられている牌をみせてしまうことは、ゲームに重大な影響を与えると強く自覚すべきで、「スミマセン」では済まないと心得ておきましょう

レアケースであるとは思いますが、自分の手牌、もしくは城壁牌を3枚以上見せてしまった場合は、当然のことながらアガり放棄とすべきです
そんなことルール表に書かれていないぞと、開き直ってアガる打ち手も中にはいますが、品格のヒの字も無い打ち手との烙印を押されたとしても文句は言えないでしょう

その8 <腰牌>

上家が何かを切います
その打牌を確認してツモ動作に入るわけですが、その確認が長くなる時があります
あるいは、ツモ行為に入ろうとした手を引っ込め、どうしようか考える時もあります
これらの行為を総じて「腰を使う」と言い、考えている牌を<腰牌>と呼んでいます
もちろん人が行うゲームゆえ、「腰を使う」ときも当然あるわけで、その場合どうすべきかを品格ある打ち手は決めておく必要があります
多くの場合、チーやポンをすべきかどうか迷って止まるわけですが、腰を使ってしまった後は<腰牌>へのチー・ポン・ロンの権利を失うと考えたほうがいいでしょう
もっと言えば、4ピンで腰を使ったのであれば、その関連牌(1~7までのピンズ)には声をかけないくらいの品格は担保すべきではないでしょうか

それから、上家の打牌後、いたずらに時間を使ってから、やおらツモ動作を始めるのは<腰を使う>以前のマナー違反になります
打牌を確認してからツモ動作を開始する間合いと、「もしかしたら…チーとかポンとかするのかな?」と対局者に思わせてしまう間合いは明らかに違います
ましてや、場に2枚切れや3枚切れの字牌を打たれた後に必要以上の間を置いてツモ動作に入るのは、ゲームのリズムを壊す行為になりやすいので注意すべきです

<腰牌>も対局者から指摘されるわけではないので、自己申告のようなものになりますが、ちょっとでも躊躇して妙な間合いを作ってしまったら、打ち手の品格を守るために、自身で作ったペナルティを課すべきだと心得てください

※本文は東京麻雀アカデミー(雀友倶楽部)テキストより


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