2021年6月1日(火)~卓上から宇宙をみる~㊴
~卓上から宇宙をみる~㊴
〔向聴数考〕
向聴数(シャンテンスウ)って何だろうな?って時々思います。
聴牌(テンパイ)までの道しるべであることは間違いないのですが、だからと言って、向聴数をカウントしながら打つマージャンは、味も素っ気もない〔テンパイ競争〕に終わる危険を孕んでいます。
聴牌さえ果たすことができればメンゼンであれ仕掛けであれ、〔王手〕がかけられます。
だから、打ち手たちはひたすらに聴牌目指して向聴数を減らしていこうとするのですが、アガれそうな〔王手〕とアガりがなさそうな〔王手〕があることを知っておかないと、ボンクラな打ち手で終わってしまいます。
ドラ
親でこんな配牌を手にしたら、あなたはどう打っていきますか?
A. を切ってダブルリーチをかける
B. を切ってヤミテンにする
C. を切ってダブルリーチをかける
D. を切ってヤミテンにする
E. を切って一向聴に戻す
F. を切って一向聴に戻す
選択肢はこれくらいでしょうか?
親でダブルリーチがかけられ、しかもドラが1枚ある手牌です。
かけない打ち手の気が知れぬという考え方もあるでしょうが、そのダブルリーチという〔王手〕が、果してアガれそうな〔王手〕であるのかどうか、よく考えてから決断したほうがいいでしょう。
更に、もう少し思考を深めていくと、アガりを取れたとしても、そのアガりが身の丈に合ったアガりとなっているのか否か、もし合っていないとすれば、アガらないほうが良かったのではないか?と自問自答することも必要なのです。
〔王手〕をかけたいという気持ちを抑え、〔王手〕をまだかけないほうが良いのでは?と考えながら打つ局面があってもよいのではないでしょうか。
ドラ
親番6巡目に、をツモってきました。
打ち手は少し怪訝そうな顔つきをして、を切って手牌を一向聴に進めました。
『親だから…』とか『一手替わりで234の三色になるから…』と自分に言い聞かせながら向聴数を減らすわけですが、単なる〔テンパイ競争〕をしているだけのマージャンになっていまいか?
よく考えてみる必要があります。
をツモ切りして向聴数を戻す打ち方を採る1局があってもよいのではないでしょうか。
いつもいつもそうしたほうがイイとまでは言いませんが、身の丈が許すかぎり、向聴数を減らさずに手牌の奥行きを測りにいくような打ち方があってもよいのではないでしょうか。
向聴数を減らして、1巡でも早く〔王手〕をかけにいく局もあれば、向聴数を減らさずに実りある〔王手〕がかけられるよう、工夫して打つ局もある、そんな打ち手になって欲しいなと思います。
※本文は東京麻雀アカデミー(雀友俱楽部)のテキストより
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