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2022年6月1日(水)~卓上から宇宙をみる~63

~卓上から宇宙をみる~63

〔ペンチャンだって・・・〕

〔12〕・〔89〕、この形を見た打ち手は、ガッカリすることはあっても、歓迎することはまず無いと思います。
初心者に向けての基本講座でも、「ペンチャンは手牌のガン細胞なので、出来るだけ早い段階で手牌から切り離しましょうね」と力説しています。
言うまでもなく、ペンチャンは、シュンツ手のキー牌である尖張牌〔3・7〕が欠けている不自由さと、シュンツ作りの基本であるリャンメン形へ変化するには2手かかる不便さがあるため、あまりアテにされないターツとなっています。
では、取柄はないのか?と訊かれると、「いえいえ、そんなことはありません」と答えることになります。

まずはドラとの関係性について、ペンチャンを崩さないほうがいいケースを並べてみましょう。

ケース(1)・・・ドラが尖張牌〔3・7〕

ドラさえ来てくれればペンチャンが埋まるというケースでは、持ち点がマイナス1万点を下回っていたり、調子が今イチだったり、持ち点はプラスでも明らかに下降線を辿りはじめていたり、この3つに該当しないかぎり、ペンチャンを大切に抱えながら打ったほうがいいでしょう。
もちろん、他の3メンツが埋まっていてペンチャン待ちになっても、迷うことなくドラ待ちで即リーチをかけたほうがいいでしょう。

ケース(2)・・・ドラが〔1・9〕

待ちになっている部分がドラの隣りではないケースは、たとえそれがペンチャンでも、外さずに打点的魅力を優先させたほうがいいでしょう。打点的魅力とは、リーチをかけたときに、一発や裏ドラの期待料込みで、自分がツモるという意識を持てたら、マンガン成就の可能性が高まる手牌を指します。

次に手役との関係性で、ペンチャンを外さないほうがよいケースを。

ケース(3)・・・トイトイや七対子を狙っていくとき

1・2・8・9の4種類の数牌は「ポン」しやすい牌種なので、トイトイ役を志向するときには、良質なポン材候補として、なくてはならない存在です。
ですから手牌にペンチャン〔12〕・〔89〕を見つけたら、真っ先に確保しておきたいターツになるのです。
そして七対子。
何を重ねていけばいいのかわからない序盤から中盤にかけて、数牌で頼りになるのは、トイトイ時の良質なポン材候補である〔1・2・8・9〕の端に寄った使われにくい4種の牌たちです。
ですから七対子に手牌のカジを切った瞬間から、シュンツ作りの厄介者だったペンチャンが、主役を張れるようになるのです。

最後に、ツキが落ちてきたときに、ペンチャンを外さないほうがいいケースを。

ケース(4)・・・持ち点がマイナス1万点を下回っているとき

意外に思われる方もいるでしょうが、冬の時代が到来したらペンチャンをストーブ代わりに手牌を温めていったほうがいいでしょう。
つまり、いつもであればピンフの邪魔者、タンヤオの邪魔者であるペンチャンが打ち手の寒さを和らげてくれる役目を果してくれるので、外さないで温存していきましょう。

※本文は東京麻雀アカデミー(雀友俱楽部)テキストより


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