2023年8月1日(火)~卓上から宇宙をみる~91
〔アガり番がきた!!〕
次なる配牌がやってきました。
ドラ
東4局西家の手牌です。
西家はここまで、子のマンガンをひとつツモられたものの、ノーテン罰符を一度貰い、可も無し不可もなしの▲500点。
さしたる手も入らず、模様眺めといいましょうか、まだ手牌に<気>が入る局は来ていませんでした。
第1ツモ 。
西家はできるかぎり第1打に字牌は選ばない打ち手でしたが、この手は234の三色がうっすら見えることもあり、 を第1打にセレクトしました。
配牌を見たときには、第1打に を選べばいいと思っていた西家だけに、この第1打には、違和感が少しありました。
第2ツモ 打
第3ツモ ツモ切り
第4ツモ 打
手牌はこうなりました。
ドラ
まずまずの配牌に見えましたが、4巡目でイーシャンテンになるとは、なかなかのリズムでツモが来ています。
第5ツモ 打
これで、 と が手替われば、678の三色(しかもドラ入り)も夢ではなくなりました。
そして第7ツモがドラの 。
ここで西家はためらいなく を横に曲げてリーチ宣言しました。
ドラ
西家は還暦を超えるベテランです。
昨今流行りのリーチドラ1即リー派とは違い、数多くの修羅場をくぐり抜けてきた猛者でしたから、この即リーチには驚きを禁じ得ませんでした。
そして2巡後にあっさり ツモ。
裏も乗ってマンガンを仕留めた西家。
こんな局もありました。
南1局の北家での配牌。
ドラ
東場の北家は、5200をアガり、1人テンパイが1度あり、親満をひとつツモられ、4000点少々浮いて南場を迎えていました。
第1ツモ 打
第2ツモ 打
第3ツモ 打 ツモ切り
第4ツモ 打
ドラ
第4ツモ で、ドラが ゆえ、 を切ってこのイーシャンテンにする打ち手もいるはずです。
ドラ
手練れな打ち手は、ドラ の重なりとドラ表示牌()受けの味の悪さと、テンパイがカン 待ちになった時、即リーチに踏み込めるよう<河>にデコレーションしておく意図を持って、 を先切りしておくのです。
そして第6ツモが 。
北家はここでも即リーチの選択。
ドラ
なんと!!一発ツモが 。
裏が で今度はハネ満のアガリになりました。
「どうして、あの形のまま即リーチが打てるんですか?」と訊くと、猛者は手短にこう答えました。
『ああ、あれね、アガリ番だからだよ』
第1候補の孤立牌に 、 が序盤でつながるツモ、同じく孤立牌の がたったの2巡で暗刻になるツモのリズム。
序盤で組み合わせが完成することは間々ありますが、一見役に立たなそうな孤立牌がシュンツやコーツになった時は、アガリ番が来ているのかもしれませんね!!!
※本文は東京麻雀アカデミー(雀友俱楽部)のテキストより
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