2024年2月15日(木)~卓上から宇宙をみる~104
〔仕掛けの極意〕
私はチー・ポンして仕掛けをするのが大好きな打ち手です。
アガるための仕掛けと、アガらない仕掛けと、2つを使い分けながら楽しんでいます。
「楽しんでいます」と書いてしまうと、神聖なる麻雀を冒涜しているようで申し訳ない気持ちになりますが、楽しくないとなかなか新しい発想も生まれないものなのでお許しください。
アガらない仕掛け?何だそれ?と思う人もいらっしゃるかもしれませんから補足しておきますと、正確に書けば「アガりにいかない仕掛け」となります。
ドラ
東4局の南家でこんな配牌を手にしたとしましょう。
1~3巡目の間に、 や や が出てきたら、ポンあるいはチーして仕掛けを入れることがあります。
は安全牌候補なので鳴きません。
役もなくなってしまうのに、なぜ仕掛けを入れるのか?その理由はただひとつ。
『普通にやってくるツモ筋をズラす』
とてもとてもいけない動機に思えるかもしれませんが、流れの悪いときに使う仕掛けです。
ツキのある人がスイスイと有効牌を手の中に入れていくシーンを見たくないがための戦略なのですが、多用すると自分の首を締めることになりますから、<牌品高>の精神を唱えてからは控えるようにしています。
リーチがかかると一発役を消しに仕掛けを入れてくる打ち手がいます。
私は一発目でなくてもツモ筋をズラすアガらない仕掛けを入れていたことがあります。
それは、順調に入ったテンパイの先には「ツモ」があるだろうという勝手な読みからくるもので、効果的だと思える半面、自然な流れを壊す仕掛けであり最近は自重しています。
では正当な仕掛けについてはどうか?
これはアガリに向かうという意味では、誰もがそれなりの理を駆使して仕掛けていくわけですが、どんな理で仕掛けを入れるにせよ、そこには共通の「掟」があるのではないか?と私は思っています。
その掟とは
『キズを残さないように仕掛ける』
この「掟」を知らずして仕掛けを語る資格はないとさえ思っています。
ドラ
親でこの手牌を手にしたら、考えることは2つ。
をどこで放すのか?
をどこで放すのか?
『キズを残さないように仕掛ける』ためには、テンパイの待ちをわかりにくくすることが命題になります。
ポン⇒打
ポン⇒打
チー⇒打
これではカン 待ちがミエミエ。
そこで、
ポン⇒打
ポン⇒打
チー⇒打
と、ひと工夫入れておきます。
マンガンが確定するので をチーする、その発想すら変えて、 待ちをフィニッシュにするために、 のチーをスルーして自力で を入れたり、カン がチーできるまで のチーはしない仕掛け方があるということを知っておいて欲しいのです。
カン の受けは?
そんなQを出している時点で、仕掛けには向いていないことを認めてしまっていること、自覚したほうがいいと思います。
※本文は東京麻雀アカデミー(雀友俱楽部)テキストより
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