2024年3月1日(金)~卓上から宇宙をみる~105
〔”読み”なんて・・・〕
東2局、トイメンの親が を横に曲げてリーチをかけてきました。
ドラは 。
そしてその親の河はと云うと
(※ ×はツモ切り)
その局の私(西家)の河はこう
北家はもっと極端な河で
私の河はソーズ一色に見える河で、北家の河は明らかに国士無双を狙っているように見えました。
そんな中、親からリーチがかかり私はリーチ一発で を切っていました。
ツモ ドラ
前巡チートイドラドラのイーシャンテンになった私の手牌です。
ツモって来た をそのままツモ切ることになるわけですが、後ろで観戦者から「どうして通りそうな を切らずに、一発でドラそばの を打てたのか?」と訊かれました。
当然とも云える質問なのですが、ただ単にドラそばだから危ないと考えるのは的外れで、リーチ宣言牌の に注目して親の手牌を読んでいけば、 がロンされない確率が高いであろうことは自明の理でした。
もし、この がロンされることがあるとするならば、という仮テンのシャンポン形に を引いて3メン待ちになった場合だけだと私は考えました。
でも は私の手の中にトイツで入っており、持ち持ちシャンポンから手替わりになるわけで、それは<レアケース>と考え、 待ちは無いと読んだのです。
や 、あるいは や という形のイーシャンテンで、何かが埋まって 待ちになっているケース。
しかしながら、少し打てる人であればおわかりいただけるように、7巡目に親は を手出ししています。
を5~6巡目にトイツ落とししていることからも、リャンメン×リャンメンのイーシャンテンになっているであろう手牌から、 を手出ししているのです。
6巡目までの私と北家の異様にソーズが高い河を目にして、場に安い を切ってまでソーズ×ソーズのイーシャンテンに構えるとは到底思えなかったのです。
そうなるとリーチ表示牌の の引っ張り方の読みとしては、[334]とマンズかピンズの雀頭候補があって、マンズかピンズのリャンメン形がある形を想定し、その雀頭候補、もしくは が暗刻になったため が押し出され、マンズかピンズのリャンメン待ちリーチになったのではないか?
そう考えて をツモ切りしたのです。
ソーズが異様に高い場で、ソーズの不安定形を抱えながら打つのはよほどの事情(手牌全体の不安定さ)があるからで、[78]というドラ絡みリャンメン形を保持している形においては、 のトイツ落としからも、不安定形にはしないだろうという私の読みから、リーチ・一発で が切れたのです。
『読み』なんて、ほとんどアテにならないものですが、ある特殊な状況下では読めることもあるところがマージャンの楽しいところかもしれませんね。
※本文は東京麻雀アカデミー(雀友俱楽部)テキストより
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