2022年4月1日(金)~卓上から宇宙をみる~59
〔私がピンフのみリーチを打たない理由〕
A ドラ
B ドラ
C ドラ
親であれ子であれ、東1局であれオーラスであれ、プラスであれマイナスであれ、A~Cのテンパイ、私はリーチをかけません。
その理由は唯ひとつ。
『ピンフのみの手だから』
見ようによっては、Bの手牌は でアガれればタンヤオが付くので、それはピンフのみの手ではないだろうという意見もありますが…( でアガるつもりがない 狙いだけのリーチは許容範囲ですが、ピンフのみでアガるつもりのリーチはかけません)
では次の手牌はどうでしょう
D ドラ
E ドラ
F ドラ
G ドラ
Dは で三色、Eは でタンヤオイーペーコー、Fは で一通、Gは でタンヤオとドラ、いずれも高めでアガれば2翻アップが見込める手牌。
安めでアガるといずれも『ピンフのみ』になってしまいますが、高めはオールマンガンとなるので、これはリーチしても良いピンフテンパイなのです。
一発・裏ドラもあるルール下で、こういう頑なな制約を設けるのは、かなり不利だとか愚かなことだと一刀両断に否定するムキも多数ありますが…
それでも私は『第1打に字牌は切らない』、『第1打にドラは切らない』流儀を貫いていく思想同様、『ピンフのみのリーチは打たない』流儀を続けていきます。
それは何故か?
そこまで頑なにこだわる理由を知りたい人も多いのでここに記しておきます。
理由①…ピンフにドラも役も付加されていない状況に危機感を覚えるため、1巡でも早くアガりたい
理由②…ひとつのアガりを<点>ではなく<線>として繋げていきたい
理由③…一発や裏ドラに依存するような麻雀は打ちたくない
理由④…リーチという膨大なエネルギーを必要とする行為に、ピンフのみの手牌はあまりに間尺に合わない
理由⑤…ピンフのみリーチが敗因になることはあっても、決して勝因になることはない
主な理由は5つですが、千変万化する麻雀というゲームの性質から、ピンフという手役の基本型に何も付加させず、手にフタをしてリーチをかける勇気を私は持てません。
1+1の基本は大切です。
一発や裏ドラを利用しない手はない、という考え方も大切です。
でも『ピンフのみ』のテンパイをもう少し『マクロ的』な視野に立って考察することも必要なのではないでしょうか。
人は成功体験を都合よく記憶している動物ですから『ピンフのみ』リーチをかけたほうが良い局面だけをツラツラと思い浮かべます。
また『柳の下にドジョウが…』的な色気を持ってしまうこともあるはずです・
『この局面はリーチだろう』と思い込む範囲が、自分に甘い判断が、どんどん拡がっていく心配が…
一流の打ち手以外には例外なく適用されるため、私は『ピンフのみ』リーチを打つ勇気が持てないのです。
※本文は東京麻雀アカデミー(雀友俱楽部)テキストより
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